伝統技術の保存と継承

日本の誇る紙文化の伝統技術を未来へ繋ぐ

伝統技術

日本の紙文化と伝統技術

1300年以上の歴史を持つ日本の紙文化。和紙づくりをはじめとする伝統的な紙工芸技術は、2014年にユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、世界的にも高い評価を受けています。しかし、職人の高齢化や後継者不足により、これらの貴重な技術の多くが消失の危機に直面しています。

紙文化国際交流協会では、日本各地に残る伝統的な紙工芸技術を調査・記録し、次世代への継承活動を行うとともに、これらの技術を現代的に活かす取り組みを支援しています。

主な活動内容
  • 伝統技術の調査・記録
  • 職人技の継承支援
  • 伝統工芸の教育普及
  • 現代への応用展開

受け継がれる主な伝統技術

和紙製造
和紙製造

楮、三椏、雁皮などの原料から、手漉きによって作られる伝統和紙の製造技術。地域ごとに異なる特色を持ち、石州和紙、越前和紙、土佐和紙などが有名です。

折り紙
折り紙

一枚の紙から様々な形を作り出す日本独自の紙工芸。単純な形から複雑な立体作品まで、その技術は世界中で愛され、数学や工学分野にも応用されています。

友禅紙・千代紙
友禅紙・千代紙

和紙に美しい色彩や模様を染め付ける伝統的な染紙技術。型紙を使った染色や手描きによる繊細な模様が特徴で、様々な工芸品や装飾に使用されます。

紙切り
紙切り(切り絵)

紙を切り抜いて様々な模様や絵柄を表現する伝統芸術。繊細な刃物技術と独自の美意識が融合した芸術性の高い工芸技術です。

技術継承への取り組み

技術記録プロジェクト

熟練職人の技を高精細映像で記録し、デジタルアーカイブとして保存するプロジェクト。職人へのインタビューも含め、技術だけでなく、その背景にある知恵や哲学も含めて記録しています。

アーカイブを見る
職人育成プログラム

伝統技術を学びたい若手に対して、熟練職人のもとでの修業機会を提供するプログラム。経済的支援も含め、次世代の担い手育成を包括的にサポートしています。

プログラム詳細
ワークショップ
体験ワークショップ

伝統的な紙工芸技術を一般の方々にも体験していただくワークショップを定期的に開催しています。和紙づくりや折り紙、紙染めなど、様々な技術を体験できます。

開催予定ワークショップ
  • 手漉き和紙体験 5月15日
  • 折り紙アート入門 6月10日
  • 友禅紙染め体験 7月22日
ワークショップに申し込む

伝統を受け継ぐ名工たち

名工
中村 和子

石州和紙 伝統工芸士

島根県石見地方に伝わる石州和紙の技術を継承する重要無形文化財保持者。50年以上にわたり伝統技術の継承に貢献しています。

名工
山田 正道

越前和紙 伝統工芸士

福井県越前市に伝わる越前和紙の技術を受け継ぐ名工。特に楮を使った強靭な和紙の製造技術に優れています。

名工
佐藤 千晶

染紙 伝統工芸士

京都を拠点に活動する友禅紙の専門家。伝統的な技法に現代的なデザインを取り入れた革新的な作品で知られています。

名工
高橋 誠司

紙切り芸術家

一枚の紙から繊細な風景や人物を切り出す紙切りの第一人者。伝統技術の現代への応用に取り組んでいます。

技術実演動画

伝統的な和紙づくりの工程

原料の準備から漉き上げまで、伝統的な和紙づくりの全工程を解説付きで紹介します。

友禅紙の染色技法

伝統的な型紙を使った友禅紙の染色技法を、熟練職人の手元を詳細に撮影して紹介します。

紙切り芸術の技法

一枚の紙から複雑な模様を切り出す紙切りの技法を、ステップバイステップで解説します。

伝統技術についてのお問い合わせ

技術継承プログラムやワークショップについてのご質問は、専門スタッフがご案内いたします。